『ヤギ殺し』とかいうトンデモ単語。

2022/02/07

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私はやぎ座だ。山羊座の起源なんて話だしたらきりがない。

上半身が山羊で、下半身が魚。その姿ははっきり言って、とんだ道化である。

世の中には獅子だとか、乙女だとか見た目もいい星座がある中で、山羊である。

しかも山羊の中でもイレギュラーな姿の山羊。

小学校の授業で星座の話になったとき、「コイツかぁ~。」と思った。

せめてオーソドックスな山羊であってくれれば、幾分マシだったろうに。


とはいえ、山羊と聞いて何を思うだろう。

私は特に何も。

牧場で変顔して変な声で鳴いていたな、くらいだ。

動物の中でもキャラは濃い方ではない。鳴き声は面白いが。

意外と近くで見ると穏やかそうな可愛い顔をしているのだが、羊とかいうライバルが強すぎて、地味な存在になっている。


山羊座のイメージと言うと「堅実」とか「頑固」とか「忍耐強い」とか、どうも硬そうな言葉がつきまとう。

これには山羊が高い山だろうが急坂だろうが生きていけるという、比較的よい印象から来ている。

日本には山羊なんてまぁ全然いなかったので、山羊との文化があまりないのが残念なところ。

逆にヨーロッパは山羊との関わりが深く、山羊乳・山羊肉・山羊毛...ととにかく身近な存在だ。乾燥している地域に強いからこそ、家畜としてかなり優秀だ。

だからこそ、とんでもない単語が生まれたりするわけだ。その一つがヤギ殺し』である。


(イメージ画像)

物騒な単語である。あと使い所が全くわからない。

ちなみにこれはスペイン語で、つづりは「matacabras」。読み方はそのまま「マタカブラス」。

mataが「殺す」で、cabras「山羊(複数形)」という単語の構成なので、日本語で言う「殺人」と同じような作りである。

だから殺人みたいに、人を殺すって意味なのかと思ってしまう。

でもこの単語の意味は、『強く吹く北風』。

山羊が住んでるところを考えてみれば、この意味にも説明がつく。

切り立った山で必死に堪えて生きる。そんな我慢強い山羊すらも、殺してしまうような強い北風。だから「ヤギ殺し」。

もっとなんかなかったのか、という気もするけれどそれこそ言語の妙味。


それに、文化的に関わりが深いものにまつわる単語が多いのは、どの言語にもある共通の特徴だ。

日本語でもことわざを動物名で検索してみると、昔の人達がその動物に持っていた印象が読み取れて面白い。

言語というのはやっぱり文化そのものだと思う。

言語から文化を知りたくて、外国の人の考え方・捉え方を知りたくて、私は「辞書を読む」なんて非効率なことをしているのかもしれない。

でも楽しいからなんでもいいのだ。人生は楽しむためにあるからね。



今度は「チュパカブラ」について書いてみようかな。

コイツも「○○カブラ」ということは...?

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