海外に行くと広場や観光地で、大道芸をやっている人をよく見かける。

やけに銀色だったり、金色だったり、宙に浮かんでいたりする人のことだ。

アレは調べると原理が普通に出てくるので、なんとも言えない気持ちになってしまう。

私はついつい見てしまうけど、現地の人はもう大道芸に見慣れているかもしれない。

そもそも、チップでどれくらい稼げてるんだろうか。

ホームズにも、物乞いでお金を儲けた話があったけれど、現実とは思えない。


そんな大道芸にまつわりそうなスペイン語の単語が『お金を取って行くヤツ』こと、「sacadineros」。

sacaが「取る」で、dineroが「お金」。

直訳すると『お金を取る』になるこの単語の意味は、『安っぽい見世物』。

どうも見世物に飽き飽きしている人が沢山いたようだ。

この単語の詳細な語源は不明だが、現代では「マウントの取り合い」にも使われていて面白い。

お金を取って行くということは、お金を払っているということだから、ありきたりな演劇だとかを観ては「ちくしょう!」って思っていた人がいたんだろうな。


それにしてもシンプルな単語だ。スペイン語に詳しくなくても分解したそれぞれの単語から、いい意味ではないことがわかる。

そもそも「取る」というのはニュアンスとして「奪う」を含むことがあるので、それが「お金」とタッグを組んでいい意味になるわけがない。

いい意味をもたせたいときは「渡す」とか「払う」とかを使いそうでもある。


(イメージ画像)

にしても見世物を主役にするのではなく、お金を払う価値がなかったことに焦点を合わせて単語ができているのは不思議だ。

一周回って観たくなってきた。当時の人の言う「安っぽい見世物」が。

今なら一周回って面白いかもしれない。







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